レポート

千早赤阪村で講談や漫才、落語、河内音頭など上方演芸をたっぷりと! 「ちはやあかさか くすのきまつり~楠公誕生地で上方演芸寄席をたのしもう~」開催

開催日程:

2024年1月21日(日)

会場:

くすのきホール・楠公誕生地前広場・千早赤阪村立郷土資料館

1月21日(日)、千早赤阪村で「ちはやあかさか くすのきまつり~楠公誕生地で上方演芸寄席をたのしもう~」が行われました。講談や落語、漫才、河内音頭などの上方演芸のほか、地元の園児による和太鼓演奏、獅子舞、さらにトークショーやワークショップなども実施。盛りだくさんの内容で、多くの人が千早赤阪村の文化や歴史を学び、楽しみました。

このイベントは、武将である楠木正成公が生誕したという伝承が残る楠公誕生地で開催。くすのきホール、楠公誕生地前広場、千早赤阪村立郷土資料館が会場となりました。当日は餅つきや餅まき、農産物販売、PRブースも出展した「Cheer up Carnival〜ちあかーニバル〜」も同時開催されました。

イベントはくすのきホールで行われる「上方演芸寄席 第一部」からスタート。オープニングアクトは「げんきこども園」の園児による和太鼓演奏から。園児全員の「お願いします!」のかわいいかけ声から演奏がスタート。おそろいのハッピを着た園児たちが、動きを合わせて一生懸命に太鼓を叩く姿は愛らしいのひと言。演奏が終わったあとの「ありがとうございます!」の声に、会場からは大きな拍手が起こりました。

また大阪万博公式キャラクター・ミャクミャクと大阪府広報担当副知事・もずやんが登場し、撮影タイムの間に、MCから大阪・関西万博について、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに184日間開催、2,800万人が訪れる予定であること、海外からは150を超える参加国、民間企業13のパビリオンが出展されること、そして大阪府市が産学官民一体で出展する大阪ヘルスケアパビリオンのテーマが「REBORN」であり、未来の都市生活を体験できる、参加型のパビリオンになっていることなどが伝えられ、万博まで残り500日を切っていて、前売り券が発売されていることも告知しました。

続いて月亭八方が舞台に。今年76歳であることを明かすと、免許更新でのヒトコマや孫とのやりとりなどを、らしさたっぷりにおもしろおかしく話しました。続いてはティーアップ(前田勝、長谷川宏)の漫才。営業先での舞台などについて、独特のテンポのしゃべりで聞かせると、しっかりと会場を盛り上げました。

「上方演芸寄席 第一部」の終了後、楠公誕生地前広場で広場で行われていた「Cheer up Carnival〜ちあかーニバル〜」では「もちつき・もちまき」が行われました。やぐらの上からの「もちまき」では、次々とまかれるもちを求めて、多くの人が手を伸ばしていました。中には当たりの引換券が入ったものもあり、当たりをひいた人は景品をゲット。進行を担当したスマイルも、やぐらの上でもちに舌鼓を打っていました。

同じく広場でポン菓子やフランクフルトの無料配布のほか、具だくさん味噌汁、地元産野菜や特産品の販売のほか、能登半島地震の義援金募金箱も設置。楠公大河ドラマ誘致や大阪・関西万博のブースも出展され、多くの人が詰めかけていました。

千早赤阪村立郷土資料館では、「楠木正成を知ろう! トークショー」を開催。ファンファーレと熱狂(こうちゃん、奥慎太郎)が参加し、千早赤阪楠公史跡保存会理事 尾谷雅彦氏が、千早赤阪村に伝わる楠木正成のストーリーを紹介しました。トークショーはファンファーレと熱狂の2人が自己紹介したあと、尾谷氏を呼び込みスタート。まず楠木正成公のイメージについて問いかけると、参加者からは「忠誠心がある」、「後醍醐天皇との関わり」などの声が上がります。尾谷氏が、楠木正成公は歴史上では5年ほどしか登場しないことを話すと、会場からは驚きの声も漏れます。そして、多勢の幕府軍と少数の楠木軍が戦った「赤坂城の戦い」などについても説明。資料館を巡るツアーでは、千早赤阪村の立体模型を使って、当時の武器や戦い方について解説したほか、城というものを考えたのは楠木正成公であること、そして初期の城には小屋くらいしか建物がなかったということなどが語られ来場者は楠正成公への知識を深めました。

くすのきホール2階会議室で行われたのが、「span! マコトのみんなで折り紙ワークショック」、「ケバブ丸のみんなで忍者体験!」という2つのワークショップ。「忍者体験」では刀やちょんまげなどがスタンバイ。忍者芸人の稲田ケバブ丸が切られ役になり、ちびっこたちとちゃんばら体験を行ったほか、手裏剣を使った的当ても多くの子どもたちが楽しんでいました。「折り紙ワークショップ」は。折り紙講師の資格を持つマコトが簡単にできる折り紙をレクチャー。大人vs子どもで折り紙をできるだけ細く長く切っていく対決や、節分が近いということで、好きな色、柄の紙を選んで「鬼」の折り紙を作りも。ほかにもブロックや小さな人形などを使ったスノードーム作りも行われました。

午後からの「上方演芸寄席 第二部」は、ビックリツカサのマジック、バタハリ(いながきスタイル、バッフォイかさはら)の大道芸からスタート。ビックリツカサが軽妙なトークで盛り上げると、バタハリの2人はカラーコーンと小道具を使った芸で会場を沸かせました。

続いては菊地まどかの浪曲です。嫁に行く娘の心情、親の気持ちを「嫁ぐ日」で、じっくりと聞かせました。スマイル(瀬戸洋祐、ウーイェイよしたか)はデートをテーマにした漫才。よしたかの明るく勢いのあるボケに、瀬戸がツッコむたびに会場からは笑いが起こります。迫力のある獅子舞を見せてくれたのは、中津神社上若中。「花舞」、「乱曲」を披露しました。桂文三は落語「動物園」。動物園で働くことになった男のドタバタを巧みな話芸で聞かせると、会場は笑いに包まれます。

そして、旭堂小南陵の楠木正成公にまつわる講談へ。小南陵は講談について、昔は落語にならぶほどの人気があり、特に楠正成公にまつわる講談は、一年を通して公演されていた演目であったことをアピール。自身も南河内にゆかりがあることから、くすのきホールで楠正成公の講談を行うことが夢だったと明かします。演目では、楠正成公誕生にまつわる話を、講談ならではの力強さで表現し、会場を講談の世界へ引き込みました。

そして大トリには河内家菊水丸が登場。和太鼓の音が響くと、会場からは手拍子が起こります。菊水丸は29年ぶりにこのホールに出演すること、自分も京都の“村”に住んでいることなどを話したあと、おなじみの河内音頭が始まります。まずは一節、そのあとに和太鼓の三条史郎が使っている太鼓が純金箔太鼓であることを伝え、ギタリストの幾島学も紹介、そして今日は明治時代の話しを聞いていただきたい、と乃木大将夫妻の名古屋の旅館でのストーリーを披露。会場の観客は菊水丸の歌声に聞き入っていました。

最後に菊水丸は、自身がちょうど還暦を迎えたことを明かし、小学1年生のときに1970年の万博があり、生まれて初めてスパゲティを食べたことなどを振り返ります。そして月の石を見ることができたことに触れ、そういう感動を来年味わってもらいたいと話すと「くすのきホールのあとは、大阪関西万博でお目にかかりたい」とアピール。大きな拍手に包まれるなか、イベントは終了しました。

  • イベント名
    ちはやあかさか くすのきまつり ~楠公誕生地で上方演芸寄席をたのしもう~
  • 開催日

    2024年1月21日(日)

  • 会場

    くすのきホール・楠公誕生地前広場・千早赤阪村立郷土資料館

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