レポート

バロック音楽の魅力を楽しい解説とともにたっぷりと!教会で聴く『いにしえクラシック』開催

開催日程:

2023年12月16日(土)

会場:

カトリック豊中教会

12月16日(土)、カトリック豊中教会にて、『いにしえクラシック〜カトリック豊中教会で古楽器が奏でる本格派バロック音楽を楽しもう〜』が開催されました。本イベントは大阪府と大阪文化芸術事業実行委員会が主催する『大阪文化資源魅力向上事業』の一環として実施され、2025年大阪・関西万博に向けて大阪府の文化資源を通じて地域の魅力を広く発信することを目的としています。また、豊中市が主催する『とよなか音楽月間2023』の連携プログラムでもあることから、豊中市と包括協定を結ぶ大阪音楽大学の在学生らも参加しました。

教会前には、大阪・関西万博および豊中市のPRブースを設置。開演前には、教会の中庭に大阪・関西万博のキャラクター・ミャクミャクと、豊中市のマスコットキャラクター・マチカネくんが登場! めったに見られないツーショットを撮影しようと人だかりができ、一緒に記念撮影をリクエストする人も多く見られました。

会場となるカトリック豊中教会の聖堂およびヨゼフ館は、昭和14年、チェコ人建築家のヤン・ヨゼフ・スワガーが手掛けた歴史的建造物。聖堂は、丸太柱、祭壇上の折り上げ天井、組物付き祭壇など、和風デザインを積極的に取り入れた木造建築。古楽器=バロック楽器の演奏にふさわしい音響空間となっています。

演奏するのは、日本テレマン協会の皆さん。1963年に延原武春さんが創設した、バロックからベートーヴェンまでを専門とする室内楽団で、関西を中心に全国で活躍し、『文化庁芸術祭優秀賞』『サントリー音楽賞』など数々の賞に輝いています。今回は、17世紀初頭から18世紀中頃までヨーロッパの貴族に愛されたバロック音楽を、当時の楽器で聴くことができる貴重な機会となりました。

1曲目はG.Ph.テレマンの『シンフォニア』。指揮者として登場した延原さんによると“日本テレマン協会のテーマソング”と言える曲だそうで、「テレマンは5000曲ぐらい書いている当時のヒットメーカー」「バッハと親しかった」などなど、当時のエピソードを交えた解説も飛び出します。さらにJ.S.バッハ『G線上のアリア』、J.パッヘルベル『カノン』と名曲が続き、延原さんは「カノンとは?」といったクラシック音楽の豆知識を実演とともに説明。関西弁の軽快なトークにも、来場者はすっかり魅了された様子でした。

チェロやチェンバロといった楽器ごとの音色や音が出る仕組み、形状なども細かく紹介。即興でバッハの『無伴奏チェロ組曲』や同じくバッハの『平均律クラヴィーア曲集』から有名な一節の演奏など、サプライズのお楽しみも随所に提供されながら、1970年の大阪万博を振り返りつつ、2年後の万博では、音楽の面からもさらに盛り上げてほしいと期待を寄せるひと幕もありました。

続いては、大阪音楽大学の在学生・卒業生8名による合唱が加わり、J.S.バッハ『カンタータ第147番より「主よ、人の望みの喜びよ」』、ヘンデル『オラトリオ「メサイヤ」より「ハレルヤ」』の2曲を披露。力強く美しい歌声が、聖堂中に響き渡りました。

指揮者体験コーナーも大盛り上がり。小学生の男の子が勇気を出して舞台へ。W.A.モーツァルト『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』第1楽章からの一節を、見事な指揮でリードし、大きな拍手を浴びました。

その後もA.ヴィヴァルディ『四季』より「春」(第1楽章)と「冬」(全楽章)、さらにアンコールでA.コレッリ『クリスマス協奏曲』より「パルトラール」を延原さんの楽しい解説とともに聴かせ、コンサートは終了。訪れた人々は、木造和風教会の特別な空間で、古楽器が奏でるいにしえの響きに耳を傾け、バロック音楽への興味と理解が深まる特別な時間を楽しみました。

  • イベント名
    いにしえクラシック ~カトリック豊中教会で古楽器が奏でる本格派バロック音楽を楽しもう~
  • 開催日

    2023年12月16日(土)

  • 会場

    カトリック豊中教会

・障がい等により配慮を希望される方は、各プログラムのお問い合わせ先までご連絡ください。
・天候により、一部プログラムの中止・変更をする場合がありますので、あらかじめご承知ください。

TOPへ戻る