レポート

世界の楽器と書画、ワールドワイドな文化を楽しむ「岸和田ミュージック&アートフェスタ~岸城神社で世界の楽器と書画を楽しもう~」開催!

開催日程:

2024年11月4日(月・振休)

会場:

岸城神社

神楽殿での演奏と、観客ら

11月4日(月・振休)、岸和田市の岸城神社で「岸和田ミュージック&アートフェスタ〜岸城神社で世界の楽器と書画を楽しもう〜」が行われました。世界各地の様々な楽器を使ったパフォーマンスや楽器作りの体験、参加型書画パフォーマンスやワークショップなどを開催。子どもから大人まで、多くの人が秋の休日を楽しみました。

このイベントは、大阪府、大阪文化芸術事業実行委員会主催による、『大阪文化資源魅力向上事業』の一環として実施。2025年に開催される大阪・関西万博に向け、府内各地の文化資源の魅力向上とともに、地域の魅力を広く発信することを目的として行われるものです。

イベント当日は素晴らしい秋晴れ。会場となった岸城神社には多くの人が七五三のお参りに訪れるなど、和やかな雰囲気です。今回は、天守復興70周年を迎える岸和田城天守閣の東側に鎮座する岸城神社の境内にある神楽殿、絵馬殿でイベントを開催。まず、絵馬殿では「みんなで作る書画体験〜墨で妖怪を描いてみよう〜」が行われました。岸和田市出身の妖怪書家 逢香が、参加者と一緒に墨で妖怪の絵を描きます。逢香の「おはようございます!」の挨拶のあと、まずは墨について話をするところからスタート。墨は2000年前に中国でできて、1400年前に日本に伝わったと聞かされると、子どもだけでなく見学している大人も驚きの表情です。次は墨のすり方。初めて墨をするという子どもたちも多く、全員が一生懸命に墨とすずりを使います。そして、いよいよ墨がすりあがると、筆を手に。「知っている妖怪でもいいし、自由に描いて。」と逢香。お手本を見せると、周りには子どもが集まり、できあがっていく絵に目を奪われていました。子どもたちは和紙に向かって、思い思いの絵を描き、最後は全員で完成した絵と一緒に記念撮影を行いました。

子どもに囲まれて妖怪の絵を描く書家の逢香

その横で行われた「世界の楽器作り体験」では、フィリピンの民族楽器「バリンビン」を岸和田特産の竹を使って作ります。スペシャルサポーターとして人気上昇中の若手芸人 ファンファーレと熱狂(こうちゃん、奥慎太郎)が参加。一緒に楽器作りにチャレンジしました。まず、スタッフからバリンビンについての説明が。指を開いたり離したり、握り方でも音が変わることなどが伝えられました。そして真竹を使っての体験がスタート。ノコギリや金槌などの道具に慣れるため、竹をカットしてお箸作りに挑戦。そのあと、いよいよバリンビン作りが始まります。お箸作りで道具に少し慣れた参加者たちは、切ったり、穴を開けたり、一生懸命、楽器を作成。最後は、全員が輪になって自作のバリンビンを鳴らしました。

サポーターのファンファーレと熱狂の2人と、テントの下で大人と子どもが楽器作りを行う様子

続いて、神楽殿では音楽で笑顔の輪を広げることを目的に活動しているMusic Circusによる「ワールドミュージック~民族楽器で奏でる音楽の世界~」のパフォーマンスがスタート。1曲目の「Circus」から迫力のある演奏を披露し、次に、ヴァイオリン、キーボード、和太鼓・篠笛、イーリアンパイプス、ソプラノを担当する7人のメンバーを紹介。「フニクリフニクラ」の演奏のあとは、アイルランドの伝統楽器のイーリアンパイプスについて「アイルランドのバグパイプの仲間で、独奏楽器として作られていて、いろんな音を出すことができます。」と説明があると、早速音出し。「Scottish reel」を演奏しました。次は、スティールパンについて説明。カリブ海にあるトリニダードの楽器で、ドラム缶でできているとのことですが、ドラム缶とは思えないやわらかで繊細な音がでます。「Maria cervantes」でその音色をしっかりと堪能させてくれました。映画「リトル・マーメイド」より、のびやかな歌声が印象的な「Part of your world」に続いて「アンダー・ザ・シー」では、楽器作りのワークショップの参加者によるバリンビンの演奏とのコラボレーション。客席の子どもたちが自作のバリンビンでその音色を披露し、曲がスタートします。途中には、観客の手拍子で会場と一体に。そして、綺麗な海と夕陽を想像して作られた「あたりまえの夕陽」からYOASOBIの「ツバメ」、そしてアンコールでは第九をモチーフにした「希望の歌」が演奏されました。

神楽殿で歌と演奏をするMusic Circus

午後は、妖怪書画パフォーマンスから。ナビゲーターを務めるアキナ(山名文和、秋山賢太)が登場。秋山は半年ほど前にロケで岸和田に訪れたことを話し「すごくいい人ばかり」と印象を告白。岸和田の魅力を聞かれた山名は「やっぱり、だんじりですね」と話し、岸和田を訪れた際も街の人が優しくて大盛り上がりだったと振り返りました。

ここでパフォーマンスを行う妖怪書家 逢香がステージにあがり、自己紹介に続いて、インスタグラムで書道アカウントを持っている山名が書道を始めたきっかけについて話をすると、逢香の前で書を披露することに。山名が「愛」の字を書き上げると、会場から大きな拍手が起こります。


逢香、秋山と、自身が書いた「愛」の文字が書かれた半紙を持つ山名

いよいよ、妖怪書画パフォーマンスです。逢香は、今日のパフォーマンスは、自身でも異色と話し、午前中に子どもたちが描いた作品との合作であることを明かします。そして龍の描かれた紙の前に立つと、紙やスプレーなどを手に作品を作成します。続いて、ワークショップに参加した子どもたちに声をかけると、子どもたちと一緒に作品を貼り付け。完成した作品を前に「妖怪のいいところは何を描いてもいいところ」と逢香。そして、墨が自然のものを使って作られることから、墨はSDGsであり、また、一度、書いてしまうとあとに戻れないのが魅力とも。作品を見た秋山は改めて「すごッ!」。山名は「一秒も逃さず見ていたい」と脱帽の様子。子どもたちとの合作で「妖怪いろいろ」が完成しました。

墨で書かれた「妖怪いろいろ」の文字、龍、子どもたちが書いた妖怪が張られた大きなパネルと逢香

午後からの「世界の楽器作り体験」では、午前中と同じく岸和田特産の竹を使って、アフリカ・南米の打楽器「レインスティック」作りを体験します。スタッフが小さな穴を螺旋状に開けた竹を用意。その穴に、たくさんの爪楊枝を打ち込んだら、中に小石を詰めて蓋をし、完成。竹の上下を入れ替えると、中から「サラサラサラ」と涼しげな音が響きます。子どもたちは夢中になって竹に向き合い、完成した自分のレインスティックから音が聞こえると、全員が笑顔になりました。

いよいよ、イベントもラスト。2回目の「ワールドミュージック~民族楽器で奏でる音楽の世界~」のパフォーマンスも、「Circus」からスタート。2曲目はイーリアンパイプスを使った「ロンドンデリー」です。ピアノとイーリアンパイプス、バイオリンが奏でるたおやかなメロディが秋の夕暮れにぴたりと合い、詰めかけた観客を魅了します。続いての「Scottish reel」 は、一転、弾むようなリズムが印象的な一曲。そして「ジブリメドレー (テルーの唄~いつも何度でも~ネコバス~さんぽ)」は、ソプラノの伸びやかな声をじっくり聞かせる曲、楽器が楽しそうに響くノリノリの曲など、バラエティに富んだナンバーを聞かせてくれます。「南の島のハメハメハ大王」では、楽器作りワークショップの参加者によるレインスティックの演奏とのコラボレーション。スローなテンポで演奏される「南の島のハメハメハ大王」は、緩やかな波がたゆたう、のんびりとした常夏のビーチを思わせます。「昔の古い曲」と紹介してから「All Night」、そしてMusic Circus初めてのオリジナル曲という「For your smile~笑顔のために~」へ。ラストの「ツバメ」、そしてアンコールの「希望の歌」まで、観客はライブ演奏を満喫しました。

神楽殿で歌と演奏をするMusic Circus
神楽殿で記念撮影をするMusic Circusと司会者

  • イベント名
    岸和田ミュージック&アートフェスタ~岸城神社で世界の楽器と書画を楽しもう~
  • 開催日

    2024年11月4日(月・振休)

  • 会場

    岸城神社

・障がい等により配慮を希望される方は、各プログラムのお問い合わせ先までご連絡ください。
・天候により、一部プログラムの中止・変更をする場合がありますので、あらかじめご承知ください。

TOPへ戻る