レポート

満員御礼の会場に古今東西の金看板が大集結!
持ち味活かした話芸に沸く超豪華な落語祭!

開催日程:

2024年2月10日(土)11日(日・祝)12日(月・振休)

会場:

国立文楽劇場

2月9日(金)から12日(月・振休)の4日間、「第四回 大阪落語祭」が開催されました。次代を担う上方落語家を中心に、東西の金看板も加え、珠玉の話芸が披露されるこのイベント。

2月11日(日・祝)に国立文楽劇場で開催された「第四回 大阪落語祭 立春大吉寄席」より、第二部の一部始終をレポートします。

笑福亭鶴瓶が中トリ、三遊亭小遊三が仲入り後のかぶりつき、月亭方正が大トリを務めるという、超が付く有名落語家が揃ったこともあり、会場の国立文楽劇場には開場時間の30分以上前から大勢の人が詰めかけ、わずかな当日券も瞬く間に売り切れとなり、本公演に対する期待の高さはまさに言わずもがな。

定刻となり、出囃子に誘われて登場したのは前座の桂天吾。まくらで「今日の出演者は僕以外、全員有名人」「早く有名人になりたい」と話して笑いを取った後、披露した噺は「動物園」でした。ある日、無精の男が知人から、死んだトラの皮をかぶり移動動物園の檻の中でウロウロする日当1万円の仕事を紹介されて、噺はスタート。トラの振りが下手な男を見かねて園長が「もうちょっとトラらしくしてもらわんと」と仕草をくそ真面目に指導したり、いざ檻に入ったものの目の前で子どもが食べるパンを男が欲しがって子どもを仰天させたり、今にも「化けの皮…ならぬ虎の皮が剥がれそう」になる一連の下りで、会場を楽しませた天吾。考えオチできっちり噺を落として、出番を待つ二つ目、桂三度に託しました。

続く三度は出囃子と共に、「気軽にサンディと呼んでやってください」とご挨拶。会場から呼びかけられると「ほんとに呼んじゃ困るんですけど」と会場を巻き込んでひと笑い。「世の中には変な人が多いですね」と語り出したまくらでは、街中で三度が遭遇したという「愛すべきおバカな」人々のエピソードを披露。ほかにも、世の中の人が落語に持つイメージ「ひとネタが長い」を取り上げて、「だから僕はどんなネタも短い噺にまとめて紹介します」と切り出す三度。名作「時うどん」に始まり、「タイタニック」も「南極物語」も、果ては「スターウォーズ」「101匹わんちゃん」まで短くぶった斬ります。クスクス笑いを連発させて、会場との距離を縮めた後、いよいよ滑稽話「つる」を披露。三度らしい言葉遊びとリズム感でオチまでテンポ良く楽しませました。

仲入り前の中トリで登場したのは、笑福亭鶴瓶です。高座に着くなり羽織を脱いで、まるで自宅で友人とおしゃべりを楽しむようにくつろいで話し出す鶴瓶の話術に、会場もほっこりしながら思わず前のめりで耳を澄ませます。自身の失敗談、若かりし頃に師匠に仕掛けたイタズラの数々、クセの強い弟子たちとの日常生活をケタケタと楽しげに披露したあと、本題の「二人癖」へ。見事にオチを付けた後は、満面の笑顔で手を振りながら、最後まで会場を楽しませていました。

続いて仲入りを挟んで登壇したのは、東京から駆けつけた、三遊亭小遊三です。自身が出演するご長寿テレビ番組「笑点」メンバーの裏話をまくらで披露して会場を楽しませたあと、「只今より古典落語を披露して会場を深い眠りに誘います」と切り出した本題が『代わり目』でした。寝酒のつまみにおでんを欲しがり、妻に買いに行かせる亭主関白な夫の本音がポロリとする夫婦噺を、小遊三独特の言い回しで自身と重ねる語り口に会場も大笑い!

満を持して登場したのは、本公演の大トリを務める月亭方正です。開口一番、「袖に立って小遊三さんの演目を拝聴して勉強していた」と語る方正、香盤についても「本来なら僕は食い付き」だが今回は“未来の担い手”として抜擢されたことを明かし、「いややぁ」「大トリでスベられへんやんかぁ!」などと泣き言を漏らしたあとに「…でも、ちょっとうれしい。こんな機会ないですし」と本音も明かして、会場の笑いと共感を生みました。

そんな方正が選んだ噺は「火焔太鼓」。小道具屋の婿養子で商売下手の寡兵衛が、いつものごとく売れそうもない古い太鼓を仕入れるところから本題は始まります。妻は「また売れない」と呆れ顔。実はその古太鼓は火焔太鼓で大層な価値があり、お殿様が300両で買い取ることで夫婦関係が一気に改善。「お小夜」「あんた」と夫婦が抱き合い、火炎のように盛り上がる様子を身振り手振りで表現する方正の熱演ぶりに、会場は大ウケ。

古今東西の有名落語家がそれぞれの個性を生かし、巧みな話芸とそれぞれの解釈で名作を表現。生粋の落語ファンはもちろん、入門者でも落語を楽しむことができる、懐の深い落語祭となりました。

  • イベント名
    第四回 大阪落語祭 立春大吉寄席
  • 開催日

    2024年2月10日(土)11日(日・祝)12日(月・振休)

  • 会場

    国立文楽劇場

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