7月14日(金)から17日(月・祝)の間、COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて、OSK日本歌劇団による「レビュー Road to 2025!!」が行われました。今回の公演は、来る2025年大阪・関西万博に向けた大阪の文化芸術の魅力を発信するもの。
本公演の第1部は、上方舞山村流宗家の山村友五郎が演出・振付を手掛け、日本の四季をイメージした華やかな日舞レビュー「春・夏・秋・冬」を見せてくれます。第2部の洋舞レビュー「HEAT!!」の演出・振り付けは平澤智。ブロードウェイを目指す若者の夢の世界を、ヒップホップやジャズ、ゴスペルなど、バラエティ豊かな音楽とともに描いたステージです。
それぞれ全く違うテイストの華麗な2本立てのレビューに観客は酔いしれました。
公演初日のセレモニーには、吉村大阪府知事、横山大阪市長のほか、公演に出演する全団員が出席。万博への意気込みなどを語りました。
暗転した会場に琴の音が響くと「Road to 2025!!」「ヨーイヤサー!」の掛け声でステージがスタートします。まずは“春”から。燃えるような紅色の着物に身を包んだ団員たちが華麗な歌と踊りを披露。華やかな春の景色をイメージさせる舞台を繰り広げます。続いては打って変わってコミカルな音楽にのせ、梅とカラスのやりとりをユーモラスに表現。客席にはウグイスも登場するなど、会場が一体となっていきます。
“夏”では、涼し気な着物姿の団員たちが、リズミカルな笛と太鼓で、軽やかな舞を披露します。ラストは団員がステージから客席へ。天神祭の花火を思わせる特殊効果で盛り上げると、会場がひとつになった大阪締めからさらにヒートアップ。手拍子が響くなか、会場は最高潮の盛り上がりを見せました。
“秋”のステージでは、琴やピアノなどを使った雅な調べにのせ、満月をバックに幻想的な舞を見せてくれました。そして“冬”。吹きすさぶ風の音のあとには、しんしんと降り積もる雪、その中をどこへ向かうのか歩き続ける2人の姿。すると、音楽が一転し、タンゴの力強いリズムにチェンジ。男女の悲恋を演じる舞台上の2人に、会場は釘付けでした。ラストは2025年日本国際博覧会アンバサダーを務めるコブクロが作った大阪・関西万博のオフィシャルテーマソング『この地球の続きを』でフィナーレへ。観客は素晴らしい歌と踊りを満喫していました。
続いて、第2部「HEAT!!」がスタート。黒の衣装に身を包んだ団員たちは、クールなダンスで一気に会場の雰囲気を一変させます。そこからも次々と展開していくゴージャスなダンスと歌は圧巻。バラエティに富んだ曲が流れるたび、会場からは拍手が起こります。ビッグバンドジャズなどをバックに、きらびやかな衣装に身を包んだダンサーたちが美しいステップを披露すると、純白のドレスとタキシードでのダンスパートへと続きます。観客が曲に合わせて手拍子でダンスを盛り上げると、ステージ上もさらヒートアップしていきます。
ピアノだけをバックにしっとりとしたバラードが歌い上げられたあとは、「イチかバチかで踊ろうぜ!」の声から真紅の衣装での激しいダンスナンバーへ。続けて団員たちが客席へ降りてくると「みなさんご一緒に!」のかけ声を合図に、入場時に配布されたうちわを使って、観客と団員が一体となります。豪華絢爛な歌とダンスのあとは、会場へ感謝のパフォーマンス。そして、トップスターの楊琳が2025年に開催される大阪・関西万博へ向けてのステージであることを説明し、改めて感謝を伝えます。そして「私たちといっしょに皆さんも楽しんでください!」と再び『この地球の続きを』を歌います。2025年大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」が描かれたタオルを手にした団員たちが会場を笑顔で歩くと、観客は手拍子でレスポンス。ラスト曲は、OSK日本歌劇団の代名詞ともいえる“桜パラソル”による『桜咲く国』も披露され、大盛り上がりの公演は幕を降ろしました。