レポート

万博まで半年!アート展示やワークショップなどのアートプログラムからステージライブまで様々なイベントを楽しむ『EXPO ART & MUSIC WEEKEND~Road to 2025~』を4日にわたって開催!

開催日程:

2024年10月12日(土)~14日(月・祝)、
10月19日(土)

会場:

万博記念公園
(もみじ川芝生広場、森の舞台、EXPO’70パビリオン、日本庭園・千里庵 ほか)

10月12日(土)から14日(月・祝)、そして19日(土)の計4日間、万博記念公園で『EXPO ART & MUSIC WEEKEND~Road to 2025~』が行われました。豊かな自然のなかで、アートプログラムと音楽やダンス、お笑いといったエンターテインメントを中心に、様々なコンテンツを実施。期間中は多くの人が訪れ、秋のひと時を楽しみました。
※雨天により、19日(土)の『EXPO森の舞台の音楽会』、『EXPO STREET CAMP』は開催中止となりました。

広大な敷地を持つ万博記念公園の中で、今回はもみじ川芝生広場、森の舞台、EXPO’70パビリオン、日本庭園・千里庵などを会場に、バラエティに富んだイベントが開催されました。

●『芸人さんとEXPOさんぽ!』

若手芸人と一緒に万博公園入口から森の舞台までウォーキングし、『EXPO森の舞台の音楽会』を楽しむイベント。おさんぽ芸人として、タイムキーパー、20世紀、バッテリィズ、タレンチが参加しました。

初日の1回目に登場したタイムキーパーは、参加者と一緒に公園内で行われているフードイベントの看板に注目。メニューについて、あれこれとフリートークを楽しみます。途中にある、もみの池では集まってきた魚を鑑賞するシーンも。そして森の舞台に到着すると会場に用意された椅子に座って、音楽会を楽しみました。

2日目のおさんぽ芸人は20世紀。当日は夏を思わせるほどの快晴。2人は「熱中症に気をつけて」と、参加者に呼びかけてからスタートです。ファミリーや仲間同士など、バラエティに富んだ顔ぶれが、20世紀と一緒に秋晴れの空の下、花の丘で記念撮影。ウォーキングと音楽会を楽しみました。

3日目にはバッテリィズが登場。エースの「がんばりましょう」の挨拶から散歩がスタートします。途中、きんもくせいの花が咲いていたり、カマキリを見つけて盛り上がるなど、終始のんびりした雰囲気。花の丘での記念撮影のあとも、景色のいいところで自撮りしたり、バッテリィズの2人とトークを楽しみつつ、森の舞台まで散歩したあとは、音楽会を楽しみました。

最終日の19日は、あいにくの雨模様。『EXPO森の舞台の音楽会』が開催中止となり、見学先もEXPO’70パビリオンと太陽の塔内部に変更されましたが、おさんぽ芸人のタレンチは参加者に話かけながら、場の雰囲気を明るくします。普段はなかなか見ることのないEXPO’70パビリオンと太陽の塔の内部見学で1970年の大阪万博を感じながら、楽しいひと時となりました。

●『EXPO森の舞台の音楽会』

自然の中で、声楽家による童謡の歌唱とアンサンブルの演奏、金管五重奏と大道芸、アコーティオン演奏とバケツドラムのコラボライブが行われました。カラフルに彩られた会場には、小さな椅子も用意されています。12日(土)、14日(月・祝)のMCは福本愛菜、13日(日)は清水綾音が担当。音楽会の説明を行うと、早速スタートです。まずは日本センチュリー交響楽団、関西歌曲研究会のコラボステージ。「ふるさと」や「春の小川」など日本の四季をテーマにした唱歌を披露したほか、「おもちゃのチャチャチャ」では会場にいる子どもたちとタンバリンやカスタネットを使ったコラボを見せてくれました。観客の前に立ち、最初は緊張した様子だった子どもたちも、歌が始まれば一生懸命に声を出して、リズムに合わせて楽器を鳴らします。そのかわいらしい様子は、見ているだけで思わず笑顔に。ファンファーレと熱狂の2人もコラボに参加。「幸せなら手をたたこう」では、手を叩いたり、足を鳴らしたり、ジャンプしたり、森の舞台がひとつになって音楽会を楽しみました。

日本センチュリー交響楽団の金管五重奏と大道芸人たちのコラボでは、トランペットやトロンボーンが奏でる軽快な曲にのせて、もりやすバンバンビガロ、Mr.オクチ、木下弱が自慢の芸を披露、会場からの拍手を浴びます。金管楽器とのコラボネタでは、パントマイムやマジックで会場の笑いを誘いました。ハンドベルで演奏した「幸せなら手をたたこう」、「聖者の行進」では、観客と手拍子をしたり、バルーンを使ったコラボを披露するなど、秋晴れの空の下、心地よい音楽が流れるなか、とてもリラックスできる楽しい時間を過ごしました。

3日目は、アコーディオン奏者のかんのとしこ、バケツドラマーshiutaのコラボステージです。軽快なテンポを刻むバケツドラムと柔らかなアコーディオンの音色がマッチング。緑に囲まれた会場は、ゆったりとした空気に包まれます。かんのは「演奏しててもめっちゃ気持ちいいね」と笑顔。「自分でバケツに絵を描いて楽器にしているバケツドラマー」とshiutaを紹介すると、映画「となりのトトロ」より「さんぽ」と「となりのトトロ」、ハウルの動く城から「人生のメリーゴーランド」を一緒に披露。shiutaのソロも挟みつつ、ラストの「ジョン・ライアンズ・ポルカ」まで、森の舞台にぴったりの演奏を聞かせてくれました。

●『万博記念公園レガシー&森の舞台の音楽会ツアー』

万博グッズコレクターの白井達郎氏がガイドを務め、12日(土)、14日(月・祝)はファンファーレと熱狂、13日(日)、19日(土)はネイビーズアフロがツアー盛り上げ芸人として同行し、森の舞台と園内各所を訪れるツアー。

まずは万博公園の自然文化園エリアを走る森のトレインに乗り込み、風景を楽しみながら、今回限りの特別ルートを巡ります。お祭り広場やチューリップの花園、国立民族学博物館前、野鳥の森などを回り、音楽会が開催される森の舞台に到着しました。

その名の通り、森の中に設けられた舞台はカラフルなガーランドで彩られ、とてもかわいらしく、どこかピクニックのような楽しい雰囲気を作り出していました。森の舞台で音楽会を楽しんだあとは、再び森のトレインに乗り込み、万葉の里、自然観察学習館前などを通り、お待ちかねの太陽の塔へ!塔内部では、「太陽の塔は、未来を象徴する黄金の顔、現在を象徴する太陽の顔、背面には過去を象徴する黒い太陽という3つの顔がありますが、博覧会当時は地下に地底の太陽という顔も展示されていたんですよ」と白井さんの説明にも熱が入ります。

太陽の塔内部の展示空間にある高さ約41メートルの生命の樹は圧巻!ファンファーレと熱狂の2人からも「すごい!」との声が。赤いライトに照らされた樹の幹や枝には大小さまざまな292体の生物模型群が取り付けられ、アメーバーなどの原生生物からハ虫類、恐竜、人類に至るまでの生命の進化の過程をあらわしているそう。白井さんから詳しい説明を聞くと、作者の岡本太郎がどんな思いを込めたのか実感できて知識欲も満たされます。参加した子どもたちは、太陽の塔内部の独特の色彩、世界観に興味津々の様子でした。

太陽の塔の内部の写真

当時の出展施設であった鉄鋼館を利用したEXPO’70パビリオンの見学では、万博に関する知識のレクチャーを聞き、2階には日本万国博覧会会場シンボルゾーン模型が。続いてのスペースシアターホールで日本フィルハーモニー交響楽団による楽曲「エゲン」が流れ始めると、参加者はその世界観に引き込まれていました。途中、当時の映像に映る著名人を見て盛り上がるシーンも。太陽の塔の頂部に設置されていた黄金の顔を見たときは、「めちゃめちゃ大きい!」と子どもたちがその迫力に驚いていました。ほかにも、大阪万博のユニフォームが展示されているフロアで、「おばあちゃんがコンパニオンだった」と告白する親子連れも。その告白にネイビーアフロと白井さんが「スゴイ!!」と驚く場面もありました。

最終日はあいにくの雨ということで、ネイビーズアフロと、タレンチが参加してツアーを行いました。まずスタート地点で白井さんが万博についてのレクチャーを実施。万博や記念公園の知られざる歴史が白井さんから語られるたびに、参加者たちからは驚きの声が上がります。タレンチのコバタも「白井さんとおったら面白い!」と脱帽。参加者の中には70年万博に来場していた人もいるなど、スタートから盛り上がります。太陽の塔をバックに記念撮影をしたあと、EXPO’70パビリオン、太陽の塔の内部見学を楽しみました。

●『EXPO STAGE CAMP ‘dance & music edition’』

12日(土)は、もみじ川芝生広場でダンス&ミュージックのニュージェネレーションからベテランまで、幅広いパフォーマーが登場し、ステージを盛り上げました。

12日(土)のトップとして『FM802 LIVE FLASH』で登場したのは、大阪で結成されたスリーボーカルグループTHE BEAT GARDEN。「Start Over」からライブはスタート。MCでは大阪生まれのグループであることをアピール。自己紹介のあとはドラマの主題歌でスローバラードの「present」、そして「マリッジソング」、ラストの「Sky Drive」まで、一気に駆け抜けました。

続いて、『FM COCOLO SPECIAL LIVE』には、関西出身のシンガーソングライターbirdが登場、アコースティック編成でのライブを披露してくれました。1曲目の「よみがえれ」、続いてジャジーな「パズル」と、伸びやかな歌声が抜けるような青空の下に響きます。birdはかつて吹田市民だったことを明かすと、万博記念公園にもよく来ていたと振り返り、以前行ったライブの思い出についても話しました。アップテンポの「LIFE」に続いては、古謝美佐子の名曲「童神〜ヤマトグチ〜」をたおやかに歌い上げます。その後ファーストアルバムから「満ちてゆく唇」、「空の瞳」と続け、ラストはステージから降りて観客のいるフィールドへ。デビュー曲の「SOULS」を歌い上げ、締めくくりました。

ライブ終わりには「本当に楽しかったですし、座ってる感じが気持ちよさそうだったんで、(ステージから降りたいと)無理言っちゃいました」と笑顔。観客とひとつになったライブは、あっという間に終了しました。

続いては、けん玉パフォーマンスコンビず~まだんけがステージへ。ダンスミュージックにのせて、素晴らしいテクニックを披露します。MCでは紅白歌合戦に出演したことや、ヒモのないけん玉を使っていることなどを伝えると、ラストは日本をイメージしたパフォーマンス。ステージ終わりには、けん玉レクチャーも行われました。次に登場したのは、数々のコンテストでの優勝経験を持つ姉妹ダンスユニットSIS。ヒットチューンにのせてキレキレのダンスを披露。メンバーたちの息の合ったパフォーマンスに、会場からは拍手が起こっていました。

1日目のトリを飾ったのは、8人組ダンスボーカルグループOCTPATH。スタートからノリのいい「Perfect」、「FUN」と続け、詰めかけたファンの前で全力のパフォーマンスを見せます。MCではメンバーがそれぞれ自己紹介したほか、太陽の塔についてのクイズに答え合うシーンも。「Diary」、「Come Alive」で会場を盛り上げると、「Like」、そして「our Good Time」で締めくくりました。

ライブ終わりにはトークも。「すごく楽しかったですし、2024年最高の思い出ができました。これからもこうして会いに来ていただけるとうれしいです!」と会場へ呼びかけると、大きな拍手が起こっていました。

●『EXPO STAGE CAMP ‘dance & comedy edition’』

14日(月・祝)は、もみじ川芝生広場で笑いとダンスがコラボしたステージが開催されました。MCの令和喜多みな実・河野、中島静香がステージに登場。イベントスタートを呼びかけると、観客がステージ前に集まってきます。今回のイベントの概要説明が行われ、早速パフォーマンスがスタート。一番手はPAIR OF TAP × COCOA&Seijiのタップダンスパフォーマンス。ノリのいい曲をバックに軽快なステップを踏む4人の姿は、見ているだけで楽しくなってきます。タップダンスについてのレクチャーでは、観客も一緒に足踏みや手拍子でリズムを取るシーンも。ほかにも傘やモップ、ハンドクラップを使ったパフォーマンスも披露するなど、タップの魅力をしっかりと感じさせてくれました。

続いてはフリースタイルフットボールのIbukiがステージに。フリースタイルフットボールについて「自由な形でやるサッカー」と説明すると、基本のリフティングから「アラウンド・ザ・ワールド」、「クロスオーバー」といったベーシックなテクニックを紹介します。そして難易度の高い技「ダブル・アラウンド・ザ・ワールド」、さらにオリジナル技「クリッパー」を見せると、会場からは歓声と拍手が。ほかにもステージに子ども上げて、技をレクチャーする時間もありました。ボールが足に吸い付いているようなIbukiのパフォーマンスはすばらしいのひと言。世界ランク2位の実力を見せつけてくれました。

続いてはブレイクダンスのBody Carnival、ダブルダッチのNEWTRADの2組が登場。まずはNEWTRADのステージから。2本のロープが回るなかを自在に動き回るメンバーたち。リズムにのってジャンプやステップを繰り出す姿は自由そのもの。メンバー紹介ではそれぞれにハイレベルなパフォーマンスを披露してくれました。登場するや否や、スペシャルなブレイキンを連発したのがBody Carnival。なかには先日のパリオリンピックに出ていたメンバーもいるなど、そのハイレベルさが伺えます。メリハリの効いた激しいダンスは目が離せない迫力。詰めかけた観客も釘付けになっていました。

後半はお笑いステージ。まずはビスケットブラザーズの漫才から。最近ハマっているものをテーマにしたネタで笑わせました。二番手の藤崎マーケットは、いろいろなシチュエーションに置かれた人たちの様子を面白おかしく見せてくれました。スマイルは、テンポのいいしゃべくり漫才で笑いを誘いました。トリはミルクボーイ。おかんの忘れたものについて2人のたたみかけるようなやりとりに会場は爆笑。ネタ中には拍手も起こるなど、イベントの最後を大いに盛り上げました。

ネタ終わりには全員がステージに集合。スマイルが体を使ったロケの合間にこのステージに来ていることを明かしますが、MCの河野からこれからダブルダッチ体験することが告げられると、2人は疲労困憊の様子で会場の笑いを誘います。ここでステージにはNEWTRADが再び登場、早速ダブルダッチがスタートします。一番手の藤崎マーケットの田崎はロープを飛びながら、ラララライの動きを披露して会場を笑顔にします。ミルクボーイの内海はネタで見せた動きでジャンプ。ラストのスマイルはなぜかダブルダッチのレベルを上げて挑戦ということで、何度か失敗をしながらも、最後は全員で「ウーイェイ!」。見事なフィナーレとなりました。

●『EXPO STREET CAMP』

ほかにも、もみじ川芝生広場では雨天の19日(土)を除いた3日間、「大阪産(おおさかもん)」を使ったオリジナルメニューを提供するフードトラックが登場したほか、ワークショップやアートを特徴とした縁日コンテンツなどが登場しました。

世界で30人しかいないといわれる「レゴランド・ディスカバリー・センター東京のマスター・モデル・ビルダー」のまっこんがレゴ教室を開催。参加者は、モンスターやお化けの住む家など、ハロウィンをテーマにしたレゴ作りに挑戦しました。

ママさんキャンプ芸人、グッピーこずえは手作りガーランド教室を担当。子どもたちはカラフルな布を選んで、スタンプで名前や日付、好きなイラストなどを思い思いにデコレーション。世界でひとつだけのガーランドを作りました。

折り紙教室はspan!・マコト、福人がレクチャー。折り紙でお化けやかぼちゃといったハロウィンの飾り付けなどを作成。ほかにも1枚の折り紙を使って、どれだけ長い1本の紙にできるかというチャレンジに、大人も子どもも一緒になって取り組みました。

ずが☆こうさく、ガチャガチャが担当したのは工作教室。こうさくは子どもたちと一緒に、プラスチックケースを使った「何度でも遊べる無限バスケットボール」作りを行いました。ガチャガチャの2人は、子どもたちとオリジナルのけん玉作りにチャレンジ。子どもたちは好きなけん玉を選んで、思い思いにデコレーションしていました。

ピン芸人・清川雄司はネタでも見せてくれる切り絵教室に登場。子どもたちと一緒にうさぎやおばけ、カブトムシなどの切り絵に取り組みました。ホワイトボードを使って、切り方をわかりやすく伝えていく清川。紙とハサミを手に、子どもたちも切り絵に夢中になって楽しんでいました。

万博来場サポートデスクでは、万博IDの取得や入場チケットの購入、来場日時やパビリオン入場の予約などの受付に対応。PRブースではクイズに答えるとミャクミャクグッズがもらえるカプセルトイにチャレンジできたほか、大阪ヘルスケアパビリオンの紹介なども行われていました。

ほかにも「ペーパークラフト自動販売機製作体験」や「ハンドメイドのオリジナルキーホルダーを作ろう!」といったブースにも子どもたちが集まり、それぞれの時間を楽しんでいました。

射的や輪投げ、スーパーボウルすくいなどが並んでいたのは縁日ブース。ここでは子どもたちが懐かしい遊びに興じる姿も。スポーツのブースでは、ガンバ大阪、レッドハリケーンズ大阪の選手によるサッカーやラグビーのアトラクションも用意されていました。

●『日本庭園・千里庵で上方演芸寄席とスイーツを楽しむ会』

日本庭園・千里庵では、スイーツ作りのワークショップのあとに、上方演芸寄席を楽しめるイベントが開催されました。MCは月亭八織が担当しました。まずは、長内あや愛さんによるスイーツワークショップから。練り切りあんを使い、1970年大阪万博のシンボルマーク、桜を作ります。まず、和菓子の歴史についてレクチャー。そのあとお菓子作りがスタートします。参加者たちは手袋をつけ、好きな色の練り切り玉をチョイス。そして指を使ってやわらかくし、練り切り玉を6つに分割します。懐紙の上に6つの玉をバランスよく置くと、1つずつストローを使ってきれいにくり抜けたら、桜の完成です。参加者たちは、小さなミャクミャクと一緒に写真を撮れるフォト台の上に自分の作ったお菓子をのせて撮影。お菓子を食べたあと、口々に「おいしかった!」と笑顔を見せていました。

スイーツ作りのあとは寄席の時間。初日は、もも、スマイル、月亭文都、シャンプーハット、2日目は、ゆにばーす、ラフ次元、笑福亭生喬、まるむし商店、3日目は、ラニーノーズ、バタハリ、桂三実、まるむし商店、そして最終日はドーナツ・ピーナツ、モンスターエンジン、桂ちょうば、大木こだまひびきといった人気芸人たちが登場。参加者は、若手からベテランまで漫才師や落語家といった芸人が、手の届きそうな距離で披露するネタに大いに笑い、特別な空間をたっぷりと楽しみました。

●『EXPO OSAKA “書道” COLLECTION』

EXPO’70パビリオン(無料エリア)では、身近な書道を通じて、アートを見る、アートに触れる機会の創出を目的としたイベントが開催されました。大阪・関西で活動する書道・書画アーティストによる展示会や、ライブパフォーマンス、大きな筆を使った書道体験もあり、子どもから年配の方まで幅広い層が会場を訪れました。青柳美扇さん、逢香さん、TOMOKAさんの3人がライブパフォーマンスを披露。TOMOKAさん、逢香さんは、ワークショップも行いました。MCは令和喜多みな実・河野、スマイル、モンスターエンジンが担当し、観客やパフォーマーとのトークなどで、イベントを盛り上げました。

初日と4日目のライブパフォーマンスは、世界的にも有名な書道家の青柳美扇さんが担当。音楽にのせて、力強くも美しい筆運びで文字を描いていきます。青柳さんは「1970年の大阪万博を象徴する太陽の塔をインスピレーションに過去・現在・未来をつなぐ爆発的なエネルギーをイメージしました」と作品についてコメント。そして「未来を担う子どもたちと一緒に作品を仕上げたい」と、子どもたちに多様な生き物のシールを貼ってもらって完成。万博のテーマである“いのち輝く未来社会のデザイン”に相応しい作品に仕上がりました。4日目も三味線や笛などで奏でられる曲をバックに、作品を仕上げていく青柳さん。初日と同じく「美」、そして「1970」「2025」という文字を重ねて描かれた太陽をモチーフにした書画の上に、今回は力強い筆使いで「創造」の2文字を記します。そして、会場の観客が思い思いのところに配られたシールを貼り付け、作品を完成させました。

2日目のパフォーマンスは、妖怪書家の逢香さんが、奈良の墨を使ってライブパフォーマンを披露してくれました。霧吹きスプレーでは繊細に、大きな筆では大胆に墨を使い、「文化」という文字が仕上がっていきます。「輝く未来社会」をテーマに、自分でできることを考え、「文化」という言葉を思いついたそう。「『文化』を浮き立たせ旋風を巻き起こすイメージを書いた」と解説してくれました。

3日目には、バトン書家のTOMOKAさんが登場しました。今回の書道パフォーマンスでは、大阪・関西万博の開幕まで6か月ということで「突き進む力強さ」を表現。迫力ある音楽に合わせ、バトンの両先に付けた筆を大胆に操って、大きな半紙に淡く墨を入れていきます。続いて細い筆で濃く繊細に描くと、太い筆や霧吹きスプレーも駆使。虎が描かれると、仕上げに「躍動」と書かれました。

ワークショップには、子どもだけでなく大人からの申し込みも多数。TOMOKAさんは初めて持つ大きな筆と長い紙を前に悩む参加者に「筆に重みを感じるまでたっぷり墨を浸透させて、身体全体を使って書くのがポイントです」とアドバイスをおくります。「自分の名前が好きだから」と名前を題材に選んだり、難しいけれど好きな言葉を選んだりと、人によって書きたい言葉もさまざま。「書道なんてかなり久しぶりですが、大きな紙に書くのって気持ちいいですね」と書き終わった参加者の顔がイキイキとしていたのがとても印象的なワークショップでした。

逢香さんのワークショップでは全員で「妖怪絵巻」を作成します。逢香さんは墨の使い方や道具について丁寧に説明。そして、自分の作品を見本に、筆の持ち方や使い方、墨と水を使っての濃淡の出し方など、いろんな表現テクニックを伝えます。不気味なろくろ首が書き上がると、参加者もさっそく作品に取り組みます。逢香さんは「失敗しても墨の味」、「筆を大胆に使いダイナミックに書くのがコツ」と、思い切って書くことをアドバイス。参加者は日本のお化けからハロウィンのお化けまで、ユニークで魅力的な作品を書き上げると、最後に全員で記念撮影しました。

会場には、「大阪府20世紀美術コレクション」からも書が出展されており、書道家3人の展示作品とともに、来場者を大いに魅了しました。

  • イベント名
    EXPO ART & MUSIC WEEKEND~Road to 2025~
  • 開催日

    2024年10月12日(土)~14日(月・祝)、
    10月19日(土)

  • 会場

    万博記念公園
    (もみじ川芝生広場、森の舞台、EXPO’70パビリオン、日本庭園・千里庵 ほか)

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