レポート

歌舞伎の名作が揃い踏み!2026年1月に「壽 初春歌舞伎特別公演」開催!

開催日程:

2025年11月10日(月)

会場:

大阪市役所 屋上階P1共通会議室

多くの方々に大阪の文化芸術を楽しんでもらうことを目的に、多彩で豊かな大阪の文化芸術の魅力発信を強化する「大阪国際文化芸術プロジェクト」の一環として、2026年1月7日(水)~25日(日)(16日(金)休演日)に「壽 初春歌舞伎特別公演」を大阪松竹座にて開催します。

これに先立ち、11月10日(月)に概要発表会見が大阪市役所で行われ、吉村洋文大阪府知事、横山英幸大阪市長、そして歌舞伎俳優の中村鴈治郎さん、片岡孝太郎さん、片岡愛之助さん、市川中車さん、中村壱太郎さん、中村種之助さん、中村歌之助さん、大阪松竹座 市村昌也 総支配人が出席し、公演に向けた意気込みや思いを語りました。

まずは吉村知事から挨拶。大阪・関西万博においても歌舞伎と文化の魅力を国内外に発信することができたと回想し、「大阪には上方歌舞伎という、すばらしい伝統文化がある。この魅力をしっかり広めていけたら」と力を込めました。続けて今年で3回目となる特別公演について、「古典歌舞伎の有名な演目が多いので、歌舞伎ファンの皆さまにも、歌舞伎を初めて観るという方にも、多くの方にぜひお越しいただき、大阪の文化と伝統芸能の魅力を感じ取っていただけたら」と話しました。

横山市長は「10月13日に大阪・関西万博が無事に閉幕いたしまして、国際的にも今、大きく注目が集まっていることと思います」とし、「大阪は非常に豊かな上方文化を持っています。万博を機に、世界に発信していくためにも、引き続きこの特別公演等を通して大阪国際文化芸術プロジェクトをしっかり盛り上げていきたい」と決意を込めました。

今回の演目は、昼の部は『菅原伝授手習鑑 車引』、『祇園祭礼信仰記 金閣寺』、『らくだ』、そして夜の部に『女鳴神』、『仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場』、『京鹿子娘道成寺』と、古典歌舞伎の名作ばかり。

まずは鴈治郎さんから意気込みが語られました。「12月に京都で顔見世、1月に大阪松竹座で芝居が開く」という年末年始を長く過ごしてきたと話す鴈治郎さんは、コロナ禍により1月の大阪松竹座での芝居が叶わなかったと回想しつつ「本当に久しぶりに正月を大阪で迎えられる、関西での公演が続くということを大変にうれしく思っています」と笑顔で語ります。演目については昼夜で四役を務めますが、『らくだ』では「念願の(市川)猿弥さんと夫婦役でございます。大変楽しみにしております」と語り、会場が和やかな空気に包まれました。

孝太郎さんは「大阪国際文化芸術プロジェクト」のプログラムに出演するのは初めて。「前から出演したいなと思っておりました」と表情をほころばせます。『祇園祭礼信仰記 金閣寺』で演じる慶寿院尼について「大先輩たちがおやりになっていることが多かったので、そのような大きなお役を初役でやらせていただくことは本当に光栄なことだと思っております」と意気込みました。

愛之助さんは『祇園祭礼信仰記 金閣寺』で鴈治郎さんと碁を打つ場面を楽しみにしていることや、『仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場』で演じる大星由良之助について触れ、「怪我をしてから復帰第一作として歌舞伎座で勤めさせていただいた、本当にありがたい大切なお役。これを上方役者として大阪松竹座で勤めさせていただく。こんなにうれしいことはございません」と喜びを噛み締めました。

中車さんは大阪・関西万博での上方伝統芸能公演について「万博で踊らせていただくことができ、本年の一番の思い出となりました」と回想。さらに本公演については「6つの演目が並び、古典ど真ん中の作品でございますが、『らくだ』は肩の力を抜いてご覧いただける作品だと思っております」とアピール。また、大阪松竹座が来年5月の公演をもって閉館になることにも触れ「その意味でも一所懸命頑張りたいです」と語りました。

壱太郎さんは、『祇園祭礼信仰記 金閣寺』で演じる雪姫について、「本当に女形冥利に尽きる2026年の幕開けだと思います」と喜びを含んだ表情で語り、初役となる『仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場』のおかるも「いつかやりたいと思っていた役」と意気込みます。『京鹿子娘道成寺』については「どこに行っても映画『国宝』のお話をさせていただくことが多い」とし、2024年1月に歌舞伎座で演じた際、映画『国宝』での熱演が話題の吉沢亮さんと横浜流星さんが見学に訪れたというエピソードも語りました。

種之助さんは『菅原伝授手習鑑 車引』の松王丸について、「立役なら皆が憧れる、『車引』の松王丸で出させていただきます。梅王丸、桜丸は勤めさせていただいたことがあるのですが、松王丸は初役でございます」と意気込みます。『仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場』の寺岡平右衛門についても「こちらは本当に念願のお役でございます」と目を輝かせました。

歌之助さんは、「本当に今回は大役をいただきました」と意気込み、『菅原伝授手習鑑 車引』の梅王丸について「私も実際に三兄弟で兄が2人おりまして、いつか『車引』の三兄弟のお役をやりたいと思っておりましたので本当にうれしく思っております」と語りました。

それぞれの意気込みを聞いた吉村知事は、「歌舞伎俳優の皆様の話を聞いているとワクワクしてきて、楽しみだなという気持ちがさらに強くなりました。 ぜひ多くの方にお越しいただけたらと思います」と期待を込めました。

最後に横山市長は、「豊かな上方文化をしっかり発信していきたい。都市格を上げていくためにも、大阪に来て文化を感じていただける取組みを全力で進めていきたい」と今後の大阪の文化芸術に対する意気込みを語りました。

  • イベント名
    大阪国際文化芸術プロジェクト「壽 初春歌舞伎特別公演」概要発表会見
  • 開催日

    2025年11月10日(月)

  • 会場

    大阪市役所 屋上階P1共通会議室

TOPへ戻る