レポート

アートに触れて秋を感じる6日間!『OSAKA ART MARKET 2025』を開催!

開催日程:

2025年10月22日(水)~27日(月)

会場:

阪急うめだ本店9階 祝祭広場

2025年10月22日(水)から27日(月)の6 日間、阪急うめだ本店9階「祝祭広場」にて、大阪国際文化芸術プロジェクト「OSAKA ART MARKET 2025」が開催されました。

「OSAKA ART MARKET 2025」は、アーティストの活躍の場を提供し、来場者が気軽にアートと触れ合えるイベント。大阪で活躍する現代美術を中心としたアーティストの作品を展示・販売し、週末には特設ステージで、アートにまつわるトークショーや、パフォーマンスショーも行われました。

会場には、吹き抜け空間を活かした開放感溢れる展示スペースが設けられ、大阪で活躍するアーティストを中心に、個性豊かな57人の作品が一堂に会しました。アーティストが在廊するブースでは、本人から作品に対する思いや制作秘話などを直接聞くことができ、気に入った作品があればその場で購入することもできます。
通りかかった人がふらりと立ち寄れる気軽さも魅力で、偶然出会うアート体験が演出されました。

25日(土)の特設ステージでは、2つのイベントが行われ、第1部は、「アートの楽しみ方」をテーマに、大阪を拠点に創作活動を行っているアーティスト・Chiaki Akadaさんによるアートトークショーが開催されました。

オイルパステルを使うスクラッチ技法で絵を描き、記憶と現実が交差するような幻想的な表現を得意としているAkadaさん。
モニターを使ってAkadaさんの作品が紹介されていくと、その世界観に観客はクギヅケに。

総合MCを務める大抜卓人さんより「日常でアートに触れるということ」について質問されると、Akadaさんは「何でもそうだが、思いがあってこそ作られているものがアート。そういった思いを知ってから見ると、また印象が変わる。『落ち込んだ気分の時にすごく元気づけられた』という言葉をいただいたこともある。人の心を照らせたり、人の思いを知ったり──そういうことが増えていくと、より身近に感じられるのでは」と答えます。

100円ショップで販売されるスクラッチアート初心者用セットを使い、大抜さんが作成した記念すべき“第1作”が披露される場面もあり、会場内は和やかな雰囲気に包まれました。

第2部は、大阪のアートシーンを牽引し続けるアーティスト・黒田征太郎さんと、TikTokで110万人超のフォロワーを持つバケツドラマーshiutaさんによるスペシャルセッションが行われました。

色とりどりの塗料が用意され、ステージの上の大きな白いキャンバスに、ドラムのリズムとともに黒田さんが手で大胆に描き始めます。

時に雄叫びを上げながら、一つまた一つと色が重ねられていきます。色や形が混ざり合い、新たな姿へと生まれ変わっていく様子は実にスリリング。shiutaさんが立ち上がり、ドラムを叩きながら黒田さんにじわり近づくと、スティックをキャンバスに叩きつけて“合作”するひと幕も! 約30分のセッションで、描き始めとはまったく違う作品を見事に仕上げた黒田さんは、最後に「トリトベ」「ヒトイキロ」とメッセージを描き込みました。

完成後、黒田さんは「何も考えていなかった。もうこいつ(shiutaさん)なんですよ。相棒ですから。そしたら鳥のようなものが出てきて、描けと言うから描きました」とニッコリ。絶え間なくドラムを叩き続けたshiutaさんも「楽しかったです!」と満面の笑みで応え、最後は2人の固い握手で締めくくられました。

10月26日(日)のステージイベント第1部では、大阪出身の画家・silsilさんと、ヴァイオリニスト・松元愛香さんによるライブペインティングが披露されました。国内外で活躍する注目のアーティストであるsilsilさんの貴重なパフォーマンスが見られるとあって、祝祭広場の階段にはたくさんの人が集まりました。来場者の中には、ライブペインティングを初めて観るという人も。総合MCの浅越ゴエ(ザ・プラン9)さんが「アートに触れて秋を感じてください。本日限りのコラボです!」と呼びかけるとパフォーマンスがスタート。

松元さんがJ.S.バッハの「プレリュード」を軽やかに奏で始めると、白いワンピース姿のsilsilさんがキャンパスに躍動感たっぷりにカラフルな色をのせていきます。序盤、手の平を大胆に使う技法で女性の顔を描くと、描いた目をウィンクさせるなどして表情を変えていきます。松元さんの美しいヴァイオリンの音色も絵とリンクするよう。後半3分、松元さんと目をあわせると、勢いよく筆を走らせるsilsilさん。すると美しい女性の顔が消えて、あっという間に花畑のような色彩に。最後まで目が離せないライブペインティングとなりました。

約25分間のライブペインティングを見守ったゴエさんは、「すごいものを観ました!驚きの連続でした」と興奮冷めやらぬ様子。silsilさんの絵のテーマは「ひとすじの光」。「人の気持ちの揺れ動きを表現しました。今ここにいる人しか記憶できない作品です。そのとき動いた気持ちもアート」と説明すると、会場からは大きな拍手が送られました。

松元さんは、「絵からリズムを感じました。顔が出てきたときは鳥肌が立ちました」とお客さんと同じ気持ちで、絵を楽しみながら演奏していたそう。「最後に目があった瞬間は、どんなことを思っていましたか?」とゴエさんが質問すると「お互いに何かを感じとって仕上げに向かっていった」とふたり。一期一会のアート体験で、秋を感じたひとときとなりました。

続いて第2部には、くっきー!(野性爆弾)さんとリリー(見取り図)さんが登場。独自の感性で作品制作を行うくっきー!さんと、美大出身で美術に造詣が深いリリーさんが、お互いの作品を紹介しながら「アートと笑いの共通点」などについて語りました。

最後には「即興アートコーナー」を実施。来場者をモデルに即興で似顔絵を描く場面も。個性的な作風とユーモアが光り、会場は大いに盛り上がりました。

アートと笑いが融合した楽しいステージイベントとなりました。

  • イベント名
    OSAKA ART MARKET 2025
  • 開催日

    2025年10月22日(水)~27日(月)

  • 会場

    阪急うめだ本店9階 祝祭広場

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