1月14日（土）、15日（日）の両日、NHK大阪ホールで行われたのが「大阪文化芸術創出事業『OSAKA DREAM LIVE 2023』」。2日に渡り、トップアーティストが素晴らしいライブを披露、会場を大いに盛り上げました。
この「OSAKA DREAM LIVE」は中学生、高校生、専門学生、大学生といった学生を1日1,300人無料招待して開催されるもの。コロナ禍により「生の音楽」に接する機会が大きく減少したことから、学生生活の思い出の一つとなればと行われました。14日にはサンボマスター、空音、ハンブレッダーズ、15日にはasmi、SHE’S、PUFFYが登場。会場を埋めた学生へ向けてライブの魅力を伝えました。
会場のNHK大阪ホールには、開場前から多くの観客が来場。1階の受付でスマホを提示し、紙チケットを受け取ると、入場の列に並んでいきます。検温、消毒のあとは、エスカレーターで会場へ。物販コーナーはお気に入りのアーティストグッズを手に入れる人たちで行列のできる盛況ぶり。また、イベント名の描かれたパネルを設置したフォトスポットでもたくさんの人が記念撮影を行っていました。
初日となる14日のMCはFM802のDJ・大抜卓人、シンガーソングライターの近藤夏子の2人。「まずアーティストの熱気、思いに触れてもらって、コンサートに行ってみたいと思ってくれたらうれしい」と大抜。そして大阪文化芸術創出事業についても説明すると、登場するアーティストの名前をコール。会場は拍手でレスポンスし、いよいよライブがスタートです。
最初に登場したのはラッパーの空音。スタンディングを促すと、1曲目の『月ひとつ』から会場を盛り上げていきます。『Hug』『Mr.mind』と続けると、会場に「楽しんでますか？」と問いかけ。『Circle6』から『You GARI』『B RAGE』『GIMME HPN』『相棒』『Life Work』まで全9曲。フリースタイルラップも披露するなど、DJ RINとともにオープニングアクトらしい元気いっぱいのステージを見せてくれました。
ライブ後、改めてステージに現れた空音は、自身が音楽で生きていくと決めた当時のエピソードなども披露。今日は世代が近いオーディエンスということで、「みんなも熱い気持ちで楽しんでもらえたら素晴らしいと思います」と伝えました。
続いては、大阪出身の4人組ロックバンド、ハンブレッダーズ。会場はメンバーの登場をスタンディングと拍手で迎えます。1曲目の『再生』から会場は大盛り上がり。会場は手を挙げる人、手拍子する人、体を揺らしてリズムを取る人など、それぞれが自由にライブを楽しんでいました。
『ワールドイズマイン』『いいね』のあとムツムロは、コロナ禍で学生生活を送ったオーディエンスを思いやり、「青春は10代だけのことじゃなく、何かに夢中になっている間はずっと青春だと思ってる」とメッセージ。『光』『ヤバすぎるスピード』へと続けます。最後の『DAY DREAM BEAT』ではイントロを間違えるというハプニングもありつつ、会場を大いに盛り上げました。ライブ後にはメンバー全員がステージに。バンド結成当時の話やメンバーのおもしろエピソードなども披露しました。
1日目のトリを飾るのはサンボマスターです。ゴダイゴの『モンキーマジック』をBGMにメンバーが登場すると、1曲目の『輝きだして走ってく』から全開のステージを見せます。サビの「負けないで、君の心」では会場全員が腕を振り上げてレスポンス。それに応えるように「よく来たな！ 大阪！！」とVo.山口隆も会場を煽ります。さらに「踊りまくれる人〜！」と呼びかけたあと『ヒューマニティ！』へ。そして「こんなもんじゃねぇぞ！」とさらに煽ると『はじまっていく たかまっていく』『できっこないをやらなくちゃ』と畳み掛けます。
ラストチューンの『花束』まで、素晴らしいライブを見せると、メンバーが姿を消しても会場からの拍手が鳴り止みません。するとメンバーが再びステージへ。アンコールは『世界はそれを愛と呼ぶんだぜ』。会場とバンドが一体になった、ライブの醍醐味をたっぷりと感じられる圧巻のパフォーマンスを披露してくれました。ライブ後のトークでは、メンバー全員で会場に感謝のコメント。そしてついさっきまで熱いライブを見せていたバンドと同一人物とは思えない、ゆるいトークで会場を盛り上げました。
2日目のMCはザ・プラン9の浅越ゴエとFM802・DJの高樹リサが担当。コロナ禍でいろいろと制限されてきた学生生活のなか、生のライブを体験してもらおうと開催することになったことを浅越が伝えると、高樹がこれまでのDREAM LIVEについても説明しました。そして本日のアーティストラインナップを発表すると会場は拍手に包まれます。
そしてトップに出てきたのはPUFFY。オープニングにぴったりなノリのいい『HiHi』からライブがスタート。おそろいのツナギで登場した2人は『愛のしるし』へと続けます。自己紹介のあと、会場の保護者へ呼びかけるなど、らしさたっぷりのゆるいMCのあとは、新曲の『Pathfinder』へ。バンドメンバーを紹介すると、寝屋川出身の吉村由美の地元トークも。『これが私の生きる道』『渚にまつわるエトセトラ』、そして大ヒット曲『アジアの純真』で盛り上げました。
ライブ後には、学生が95%以上という今回のライブについて「なかなかない」と話すと、「こういう機会を与えてもらえると、ライブは好きにノッてていいって言うのも経験としてわかるし、いいと思う」とコメント。そして「2023年はいろんな人の前で唄いたい、一人でも多くの人に会いに行けるよう、なるべくいっぱいライブをしたい」とアピールしました。
続いては、シンガーソングライターのasmi。「今日はみんなでいっしょに楽しんでいきましょう！」と『ヨワネハキ』『BLACK COFFEE』の2曲を披露。大阪出身であることを話すと、自由に楽しんでもらえたらと、スローな『memory』『wish』を、そして「大切な人に書いた曲」と『例えば』を聴かせます。切なくてつらい失恋を歌った『Call me』のあとは、学生時代は悩みに悩んでいたと明かし、「当たり障りのない人生はつまらない、当たり障りのある人生を」と会場へ呼びかけ、ラストの『PAKU』を歌い上げました。
ライブ後には、「学生の前でのライブは新鮮で、エネルギーをビシビシと感じました」と笑顔。「無料で見に来られるライブにしてもらえたのはありがたいと思う」と話しました。そして、最後には「これからもがんばっていきましょう！」と会場に呼びかけました。
2日間のライブのラストはピアノロックバンド、SHE’Sです。1曲目の『Grow Old With Me』から会場もスタンディング。『Masquerade』『Higher』とアップテンポのナンバーを続けます。MCでは、こんなにたくさんの学生の前でライブをやるのは初めて、特別な気持ちでやってきましたと挨拶。「今日はみんなでひとつになって最高の思い出を作りましょう！」と呼びかけると、会場は拍手に包まれました。『Raided』『追い風』のあとは、ラスト曲『Dance With Me』へ。ノリの良い曲に会場は手拍子で応え、大いに盛り上がりました。そして鳴り止まない拍手のなか、アンコールは『The Everglow』。学生時代の出来事をベースに作ったというこの曲で、学生たちのためのライブを締めくくりました。
ライブ後にはメンバー全員でステージへ登場。大阪出身のバンドだけに「年明け早々に帰って来られてうれしかった、地元って落ち着く」と笑顔を見せます。そしてメンバーの学生時代を振り返りつつ、「多感な時期に救ってくれたのが音楽です。このライブをきっかけに会場から音楽の世界へ進む人がいればうれしい」と話しました。
2日間に渡ったライブはこれですべて終了。ライブのあとにもフォトスポットやグッズ販売ブースには多くの人が集まり、ライブの余韻を楽しんでいました。
