11月27日(日)、聖徳太子ゆかりの地、日本遺産「1400年に渡る悠久の歴史を伝える『最古の国道』~竹内街道・横大路(大道)~」の舞台、太子町で、「太子・和みの広場と万葉ホールで金管五重奏と浪曲を楽しむ会」が開催されました。
大阪4大オーケストラのひとつ「日本センチュリー交響楽団」による金管五重奏は聖徳太子御廟のある叡福寺横にあり、聖徳太子十七条憲法の石碑や大阪府指定文化財「松井塚古墳石棺」などが随所に配置されている和みの広場で、文化庁芸術祭賞の大衆芸能部門大賞受賞「京山幸枝若(きょうやまこうしわか)」による浪曲と漫才コンビ「女と男」による漫才は万葉ホールでお楽しみいただきました。
まずは、「太子・和みの広場」で13時30分から「日本センチュリー交響楽団」による金管五重奏のライブからスタートしました。
司会は漫才コンビ「女と男」のワダちゃんと市川の二人。会場にお集まりになられた皆さんを笑顔でお迎えしました。
さらに、大阪府広報担当副知事の「もずやん」と、太子町の観光大使として活躍する「たいしくん」も応援に駆けつけてくれました。二人とも今日のイベントをとても楽しみにしていた様子です。
いよいよ「大阪センチュリー交響楽団」の金管五重奏メンバーが壇上に。
耳なじみのあるファンファーレから始まるロッシーニの歌劇「ウィリアム・テル」序曲より「スイス軍の行軍」から演奏がスタートしました。
1曲目が終わると金管五重奏のメンバーが演奏するするそれぞれの楽器がメインを張る楽曲で楽器の特徴などを説明していきました。
ホルンがソロパートを持つガーナーの「ミスティ」が2曲目に演奏されました。ホルンの優しく深い音色が会場を包み込みます。
3曲目はトロンボーンソロの楽曲、フィルモアの「ラサス・トロンボーン」。4曲目には最も大きな金管楽器、チューバをメインとしたサン・サーンスの「動物の謝肉祭」より第5曲「象」が演奏されました。チューバの低音の魅力がよくわかる一曲です。
そしてトランペットより一回り小さなピッコロトランペットの音色が軽やかなクラークの「トランペット・ヴォランタリー」が続きます。6曲目はクラシックではなく、1970年代にヒットしたカーペンターズの楽曲のメドレーを。耳なじみのある伸びやかで軽快な曲が秋空にしみ込んでいきます。次に演奏されたのはスタジオジブリの名作、「天空の城ラピュタ」の曲をメドレー。
そして最後の一曲は名作ゲーム「ドラゴンクエスト」より「序曲のマーチ」が演奏されました。勇ましく、リズミカルで心躍るメロディが最後の一曲にふさわしく会場も大変盛り上がりました。
金管五重奏の演奏の後はもずやんとたいしくんが再び登場してフォトセッションになりました。会場に足を運んでくれた子どもたちに楽しい思い出を提供しました。
また、和みの広場ではたいし聖徳市実行委員会による「マルシェ de たいし」が同時に開催されており、家族連れや友達同士などの来場客も多く、たいへんな賑わいでした。
金管五重奏の次は、会場を太子町立万葉ホールに場所を移して、浪曲・漫才が披露されました。金管五重奏を和みの広場でご覧になられてその足で万葉ホールにお越しになった方も。
司会は引き続き漫才コンビ「女と男」の二人。楽しいトークで皆さんを和ませます。
漫才は司会も務める「女と男」。ワダちゃんの笑顔とボケ、市川のツッコミで会場には絶えず笑いが起こります。
結婚をテーマにしたネタで、観覧者の皆さんもうなずきながら大笑い。
今日のイベントの最後を飾るのは浪曲師 京山幸枝若による浪曲です。
浪曲を見たことのある観覧者もちらほらいらっしゃいましたが、彫物の名手、左甚五郎を題材にした「竹の水仙」は、わかりやすくて楽しいお題で、ユーモラスな登場人物とその人物たちを豊かに表現する軽妙な語り口、さらに「節」と言われる歌も交える浪曲だからこその緩急自在さで観覧席の皆さんを浪曲の世界へ引き込んでいきました。
演目の最終盤では京山幸枝若の名人芸と言うべき長い節でクライマックスへ。
浪曲が終わると、その楽しさに魅せられた観覧者のみなさんから割れんばかりの大喝采がありました。たくさんの方が大阪の文化・芸術に触れて楽しんでいただけた秋晴れのいい一日となりました。