12月5日(日)、大阪松竹座で第二回落語祭「大阪松竹座公演」が開催され、昨年に続き、普段は共演しない金看板の上方落語家が勢揃いしました。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、使用する観客席数を減らし、客席間に十分な距離を確保するとともに、入場時の検温や手指の消毒、マスクの着用、「大阪コロナ追跡システム」登録のお願いなどの対策がとられました。
緞帳が上がると、大阪落語祭の名にふさわしい錚々たる落語家がずらり。司会の桂米團治さんが今年も落語祭が開催できることがうれしいと主催者への感謝を伝えると、会場から拍手が起こりました。
続いて、笑福亭仁智さん、桂文珍さん、月亭八方さん、笑福亭鶴光さん、桂文枝さん、桂ざこばさん、桂福團治さんの順に一人ずつ口上を述べました。
最後は、「上方落語がますます弥栄(いやさか)となるように」と、桂文枝さんの発声による大阪締めで結びました。
口上のあとは笑福亭銀瓶さんが高座へ。軽快なしゃべりで会場を盛り上げ、「短命」を口演しました。
桂米團治さんの演目は、芝居にハマった若旦那が主役の「七段目」。次々と芝居に現れる登場人物を熱演しました。
笑福亭鶴光さんは、ダジャレを畳みかける枕から、左甚五郎の登場する「竹の水仙」へと続け、鶴光節ともいうべきしゃべりで観客を引き込みました。
中入り休憩を挟み、林家菊丸さんが高座へ。能天気な若旦那が登場する「湯屋番」を口演、しゃべり、表情、仕草の合わせ技でしっかりと笑わせました。
桂文珍さんは物忘れをテーマに、聞き違えや勘違いを連発する「デジナン」で会場を盛り上げました。
桂福團治さんは「井戸の茶碗」を披露。静かな語り口で観客を噺の世界に引き込みました。
桂八十八さんの演目は「子ほめ」。テンポのいいしゃべりで会場を盛り上げました。
笑福亭仁智さんは自身が野球好きであるという話から、創作落語「スタディベースボール」へ。ありえない野球の新ルールと細かな情景描写で会場を沸かせました。
トリの桂文枝さんの演目は「初恋」。教師と生徒のやりとりに会場は爆笑が止まらず、拍手と笑いに包まれる中、公演は終了しました。