11月6日(土)、大阪府島本町の水無瀬神宮を舞台に、大阪文化芸術支援プログラムの一環として、「水無瀬神宮でNoh for SDGs ~新作能『水の輪』と講談を楽しむ会」が開催されました。
水無瀬神宮は、鎌倉時代に後鳥羽天皇によって建立。木津川、宇治川、桂川の3河川の合流点にあり、豊かな自然に恵まれ、眺望が美しい土地とあって、多くの歌や文学がこの地から生まれました。また、大阪府で唯一、環境省(当時環境庁)の名水百選に選ばれた「離宮の水」があることでも有名です。
会場では、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、「大阪コロナ追跡システム」登録のお願いや検温、手指の消毒、マスク着用などの対策がとられました。また、鑑賞は事前申し込み制としたため、混雑もなくスムーズに入場いただきました。
登録文化財である本殿前に特設された舞台上にMCの佐々木ひろみさんが登壇し、スタートしました。水無瀬神宮の歴史や本プログラムの意義、そして本日の演目が水無瀬神宮にちなみ「水」をテーマにしたものだと説明。続いて、公益財団法人山本能楽堂の代表理事である山本章弘さんが「能」や本日披露される新作能「水の輪」について、ユーモアを交えながらわかりやすく解説されました。
続いて、旭堂南海さんが登場し、創作講談「水無瀬神宮ものがたり」を演じました。水無瀬神宮の成り立ちと歴史を、時折観客の笑いを取りながら巧みな話術で披露しました。
MCから、新作能「水の輪」は、平成21年に開催された「水都大阪2009」の最終日を彩るイベントとして制作・初演され、以来、日本だけでなく世界各地で「水を大切にする気持ち」を伝えてきたことを紹介され、能楽「水の輪」の上演がスタート。
山本章弘さん、山本麗晃さん、有松遼一さんらが水無瀬神宮の厳かな雰囲気の中、水の浄化をテーマにした能を演じました。最後は観客から大きな拍手が送られました。