-
上方演芸フェスティバル
-
-
10/20(土)、松竹芸能・米朝事務所・吉本興業の3つの事務所が垣根を越えて集結し、貝塚市民文化会館 コスモスシアターにて『上方演芸フェスティバル』が開催されました。漫才や落語など、様々な上方の「笑い」を堪能できる豪華なプログラムです。当日券が発売されるということもあり、開場時間の10時半にはすでに会場にたくさんの人が!休日ということもあり、家族連れでの来場が多く見られました。
-
-
まず最初にステージに登場したのは、松竹芸能所属のパンドラという芸歴4年目、24歳の若手コンビ。ツッコミの福田とボケの伊東は小学校からの友人ということもあり、抜群のコンビネーションを披露。『卍(まんじ)』をネタにした後半は、怒涛のボケとツッコミの応酬でした。
続いては、吉本興業所属のかまいたちが登場。手を振りながら登場すると、観客も手を振ってレスポンス。するとボケの山内が「貝塚の皆さんはすごい手振ってくれますねー」を讃えると、それに応えようと観客も振り返す。お互い手を振り続け、ツッコミの濱家が「いつまでやんねん!」と言うと会場も大爆笑。言い間違いのネタなど、素早い手の動きとわかりやすいネタで会場に笑いを巻き起こしていました。 -
-
次にステージに現れたのは、松竹芸能所属の森脇健児。登場してすぐ、「会場を走るわけでもなく、1人でステージに立って何をするの?ってみなさん思ったでしょ。それね、僕が1番思ってますよ(笑)」と冒頭から観客を森脇ワールドに引き込んでいき、時事ネタをまじえた漫談が始まります。波乱の人生を紹介する場面では、過去の栄光と現在を比較しながら、自虐とも思えるネタで笑いを取っていました。仕事がなかった30代は時間がありすぎてひたすら走っていたこということもあり、体はすこぶる健康だったそう。「(某テレビ番組での)マラソンに人生をかけているんです」という熱い想いを語ると、会場からは歓声とともに拍手が起こっていました。
-
ここでセット転換が入り、落語のセットに。気象予報士の資格を持っているという米朝事務所所属の三代目桂文之助が登場。初めて落語に触れるという観客が多かったこともあり、落語用語や道具などを紹介しながら、初心者にもわかりやすい、例え話や日常でよくありがちな話題をテーマにしたネタを披露。観客は落語のテンポや独特の口調などをじっくり聞き入っていました。
漫才の大トリを務めたのは、吉本興業所属のコンビ、矢野・兵藤。かまいたちと同じく、登場後に観客にひたすら手を振り、「ホンマに貝塚の人は手振ってくれるなぁ(笑)」と感心。東京と大阪の人の違いのネタや、ツッコミの矢野が若作りしているという話からボケの兵藤が「僕なんて家ではおじいさんみたいって言われるんですわ。メガネと帽子取ったら…ね、おじいさんみたいでしょ?」とその姿を披露。「え、なんで笑うの?何笑い?」と笑っている観客に直接問いかける場面も。 -
-
ここで一旦インターバル。セット転換が行われます。
そして、この公演の最後を飾るのは吉本新喜劇!辻本茂雄扮する『茂造じいさん』が登場するストーリー、「茂造じいさんのトラベル トラブル ワンダフル」という演目でした。舞台となっているのは旅館。その旅館に新しく入ってくるバイトというのが茂造じいさん。ここから様々な人間ドラマが始まっていきます。個性豊かな出演者のアピールポイントを繰り出しながら、台本にはなかったフリをし、アドリブで面白い答えをどんどん要求する茂造じいさん。「もう帰りたいー!」「そんなん聞いてない!」と出演者も困惑している様子。面白い答えを期待し、待つ観客と他の出演者たち。答えを待っている時のソワソワしている空気感や、答えに対する反応など、会場が一体となっていました。ストーリーの中盤から、新喜劇でおなじみのアキや末成由美も登場。そしてこの日はアキを含め、泉州地域出身者が3人も出演。そのことを紹介すると会場からは大きな拍手が!予想外の展開が続き、観客もハラハラドキドキしながら舞台を楽しみ、出演者が繰り出すネタに笑いと拍手で応えていました。 -
-
一度にいろんな笑いを楽しめた、2時間半の内容の濃い贅沢な時間となりました。
-