大阪芸術文化FES

2018年9月29日(土)- 11月4日(日)

日本センチュリー交響楽団 第229回定期演奏会

大阪文化芸術フェスティバル2018連携プログラムとして、10月25日にザ・シンフォニーホールにて第229回定期演奏会が開催されました。
今回の定期演奏会で指揮を執るのはドイツ・マグデブルグ劇場総監督のキンボー・イシイです。センチュリーとは、2008年の夏にびわ湖ホールでの「フィガロの結婚」のピット以来、約10年ぶりの共演となります。6声のリチェルカーレは、バッハ晩年の傑作「音楽の捧げもの」をウェーベルンが小編成の管弦楽に編曲したもので、ウェーベルン特有の点描的な書法が異次元の音世界を導きだします。
R.シュトラウスの代表作楽劇「ばらの騎士」、その音楽を優雅に彩るのが、舞台となったウィーンで踊られるワルツ。今回はよく演奏される組曲ではなく、センチュリーの編成に合う2管編成にアレンジされた楽譜で演奏しました。モーツァルトの最高傑作の一つ、交響曲第41番「ジュピター」は、センチュリーにとって常に原点に立ち返る最も大切な作品です。
R.シュトラウスはこの交響曲の終楽章のフーガに「天にいる思いがした」と最大級の賛辞を送っています。コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲のソリストにはセンチュリーが誇るコンサートマスター、荒井英治を迎え圧倒的なリードで世界中のマエストロから信頼を寄せられる荒井英治が、家族であるセンチュリーと紡ぐ鮮やかな協奏曲は、1945年にハイフェッツによって初演されました。ウィーンの伝統とアメリカの映画音楽を融合したような魅惑的な作品です。
10年ぶりの共演となる指揮者キンボー・イシイ氏の音楽創りが細やかで、隅々まで統制のとれた明快な音楽を聴かせてくれました。

また、ソリストが当団首席客演コンサートマスターの荒井英治ということもあり、協奏曲ではステージも客席もアットホームな雰囲気の中でコンサートが進んでいきました。

演奏会の曲目は次の通り
J.S.バッハ:「音楽の捧げもの」より“6声のリチェルカーレ”(ウェーベルン編曲)
R.シュトラウス:楽劇「ばらの騎士」より“ワルツ”
コルンゴルド:ヴァイオィン協奏曲(ヴァイオリン:荒井英治)
モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」

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