大阪芸術文化FES

2018年9月29日(土)- 11月4日(日)

ART stream 2018

9月28日(金)~29日(土)、大丸心斎橋店で「ART stream 2018」が開催されました。
公募によって選ばれた新進アーティスト総勢82組が、平面作品からインスタレーション(空間全体を作品としたもの)、クラフトやインタラクティブ(双方向)アートなど、さまざまな手法で表現した作品を展示。今年はイタリア、韓国、台湾の作家からも出展がありました。
このイベントでは作家が会場に常駐しているため対話しながら作品鑑賞ができ、気に入ればその場で作品やグッズを直接購入もできます。参加アーティストは作品の感想を直接来場者から聞くことができることもあり、会場はさまざまな会話が飛び交うなど盛り上がりを見せていました。

29日(土)17:30からは、「2018アートストリームアワード」が行われました。
審査委員長の絹谷幸二さん(洋画家、文化功労者)をはじめ、3名の審査委員によってグランプリ1名と奨励賞の3名が選ばれました。
グランプリは「COMIC HEADS(コミック ヘッズ)」さんです!物画を得意とするsota(ソウタ)さんと抽象表現を得意とする10rc0(トリコ)さんの2人組ユニットによる絵画作品が選ばれました。絹谷さんは「1つの絵画を2人で描くというのは昔の日本画でもよくあった手法。迫力のある、物おじしない大きな絵は人の心を捕まえやすい。素晴らしかった」と講評しました。また「2人はどういう関係なの?先輩後輩?夫婦漫才師のような雰囲気だね」とも話し、会場の笑いを誘っていました。
受賞された「COMIC HEADS(コミック ヘッズ)」さんには、賞金と来年度の本イベントへの招待、さらには、NHK賞も受賞されており、その副賞として「NHKハート展」への出展権も獲得しました。

奨励賞の3組は以下の通り。
・小笠原悠(おがさわら ゆう)さん
審査委員の蓑豊さん(兵庫県立美術館館長)は「笑いと驚きにあふれる作品。技術的にも優れ、題材も凝っている。発想が素晴らしかった」と評しました。
・CHAOSMOS/冨岡雅寛(カオスモス/とみおかまさひろ)さん
審査委員の田崎友紀子さん(株式会社スーパーステーション取締役副社長)はこの作品について「昨年に引き続き、叩く・回すなど素朴な動作をリアルに表現したものでした。今回の作品で唯一のメディアアートだったと思う」と述べました。
・Rhaomi(ラオミ)さん(韓国からの参加者)
審査委員のドミニク・ルトランジェさん(画家)は「しっかりとしたコンセプト、ポテンシャル、テクニック、このバランスがとれていた。今後の活躍を期待している」と選出したポイントを語ってくれました。
また協力企業がそれぞれの視点で選出する「企業・ギャラリー賞」も発表されました。
各企業からは副賞として、デザインオファーや個展の開催、アートフェアへの参加など、受賞アーティストにとっていずれも今後のチャンスとなるものが用意されていました。
トリプル受賞となったchitose chitose(チトセ チトセ)さんや、ダブル受賞に加え、来場者アンケートによるオーディエンス賞も獲得したsamille(サミィユ)さんほか、選ばれたアーティストの方々の表彰が続きました。
また大阪文化芸術フェス実行委員会賞には横岑竜之(よこみね たつゆき)さんが受賞しました。「個展場所の提供」という副賞が贈られました。

審査委員長の絹谷幸二さんは全体講評で「こういった展覧会は大阪ならでは。アーティストみんなをサポートする機会であり、芸術支援である。“民”の力は素晴らしい。今後も自信を持って自分の画業を推し進めていってほしい」と語りました。
アワード終了後はアーティストパーティが開催され、参加アーティストや審査委員、企業の関係者らが親睦を深めました。

他に、会場の外では大丸心斎橋店とアートストリームとのコラボイベントも開催されていました。1階の入り口前では、2名のアーティストによるライブペインティングを実施。大きなキャンバスに絵を描いていく様子を、来場者や心斎橋筋商店街を行き交う人が足をとめて見入ったり、アーティストに話しかけるなどの姿も見られ、アートへの関心を高めていました。12階の「滝の広場」では、3Dプリンターアートの作品展示がありました。3Dプリンターも2台設置され、希望者を撮影し500円玉大の作品を15分ほどで作成する実演もありました。作品をライトに照らすとかなり精密に顔が映し出され、プリンターの精度の高さを感じられるものでした。

2003年から続くこの展覧会も今年で18回目。残念ながら台風の影響で9/30(日)は中止のため28(金)と29(土)のみの開催となりましたが、この2日間は来場者で大いに賑わいました。

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