大阪芸術文化FES

2017年10月1日(日)- 10月31日(火)

ニコニコ町会議in大阪文化芸術フェス2017

ニコニコ町会議in大阪文化芸術フェス2017 ニコニコ町会議in大阪文化芸術フェス2017

ニコニコ町会議in大阪文化芸術フェス2017

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開催日 10月21日(土)
開催時間 11:30~18:30
※万博記念公園への入園は16:30まで
会場 万博記念公園 東の広場
レポート

万博が多彩なカルチャーで満ちる!
雨天でも盛況だった「ニコニコ町会議 in 大阪文化芸術フェス2017」

10月21日(土)には吹田市の万博記念公園 東の広場で、動画コミュニティサービス「niconico」の地域交流型ライブイベント「ニコニコ町会議 in 大阪文化芸術フェス2017」が行われました。ステージ上で展開する有名ユーザーによる歌やダンスパフォーマンス、吉本新喜劇のお笑いステージ、NMB48メンバー参加コーナーなどのコンテンツをニコニコ動画生放送で全世界に届けます。

あいにくの悪天候にも関わらず、「朝7時に会場へ到着した」というような熱意あふれる参加者でいっぱいの会場。滑舌の悪い諸見里大介のアナウンスが入り、少し気持ちのほぐれたところでMCの百花繚乱さん、ドグマ風見さんと、アシスタントのこーすけさん、みるきぃぬさんが登場し、50名を越える出演者でステージは埋め尽くされます。そしてオープニングセレモニーのビッグゲストとして府民文化部の岡本圭司さんと、西川きよしが「今年もお世話になりまーす」と元気よく姿を現しました。「大概は晴れ男なんですけども」と、西川は眼前に広がる傘の花を前にパワーを発揮できなかったと申し訳なさそうな様子。その代わりにと西川は、「後ろの方まで見えてますよ。これが噂の3Dですから」と眼鏡を外して目玉ギャグを繰り広げ、「お天気悪いですけど、楽しんでいってくださいね」と挨拶。持ちギャグ「小さなことからこつこつと」をきっかけにテープカットが実施され、イベントがスタートしました。続いてみるきぃぬさんよりプログラムのスケジュールや注意事項のアナウンスなどに加え、「2025年に開催される万博を、大阪・関西に誘致するために立候補していること知っている方?」と会場に質問が向けられました。現在、日本では「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、大阪市・夢洲で1970年以来、2度目の大阪万博開催を目指しています。日本の他には、フランス、ロシア、アゼルバイジャンが開催地候補に名乗りを上げています。「大阪・関西を元気にするためには、みなさんの応援が大切」とみるきぃぬさんはPR。万博の誘致委員会で応援会員を募集している情報を伝えました。

ステージの周りでは、モニターの前は常に人だかりができていた「町ゲーム実況町ゲームバトル」、視聴者が参拝者の悩みにアドバイスする「町ニコニコ神社」、モニター前の視聴者も大熱狂な「町お一人様カラオケ」など、町会議ならではのブースが並び、盛り上がりを見せていました。また会場内にはコスプレ衣装に身を包む人や、ニコニコ動画の人気ユーザーと写真撮影をする人などが多数で、雨をも吹き飛ばす勢いでお祭りムードを堪能しているようでした。

桜 稲垣早希のMCで進行した「かまいたちに続け!! 発掘ナニワのNEXT 笑キング」のコーナーでは、キングオブコント2017の覇者・かまいたちを越えるかもしれない(?)若手芸人4組のネタが披露されました。その前に、まずは王者かまいたちのコントです。濱家は「ニコ生はじめて出るかも」と言い、モニターを見て「88888って何ですか?」と質問。拍手を意味すると理解した山内は「猫がキーボード押してんのかと思った」と、ふたりとも初心者マークなコメント。手探り感覚ながらもコント「CDショップ」を披露すると、ステージ前のお客さんはもちろん、画面向こう側からも「WWWW(笑いの意味)」の反応が。濱家は「みんなの熱気を感じました」と手応えを感じたようです。続けて、マユリカがペットにまつわるネタを。中谷が「YouTuberのHIKAKIN似だ」とネタ以外でも会場を笑わせます。2番手のもみちゃんズはシュールな空気で場を掴むフリップ芸、ニッポンの社長は採用面接ネタ、蛙亭は接客業ネタで臨みます。投票システムを使って優勝者が決定、46.4%の支持を得たマユリカが初代・笑キングとなりました。

すち子、吉田裕ら新喜劇メンバーによる「吉本新喜劇 ニコニコ特別版」の上演もありました。うどん屋を舞台に展開する“新喜劇ノリ”は、ニコニコ町会議のステージでも大ウケ。お客さん役でNMB48の谷川愛梨、村瀬紗英が舞台にやって来ると歓声が上がり、さらにふたりの友人役としてこーすけさんが登場すると、「まさか」といった驚き交じりのどよめきが起こります。ニコ生・ゲーム実況プレイヤーとして知られる彼は、その特技を生かして谷川&村瀬のゲーム「ストリートファイター」風な動きに合わせて解説し、ひと盛り上がり。その後も、すち子&吉田裕のドリルネタでは「わきーーーー」「ドリルーーーー」「するなするなするな」と、モニター越しのお客さんも一体となって大いに沸きました。

「NMB48 バラエティステージ」では「大阪」にまつわるお題に、NMB48の石塚朱莉、植村梓、太田夢莉、谷川愛梨、村瀬紗英、矢倉楓子が挑みます。MCをモンスターエンジンが、アシスタントを城恵理子が担当。ひとつ目のお題「私だけが知っている大阪の観光スポット」では、「お土産が充実しているので新大阪駅」(太田)、「(前方後円墳の)形がかわいい、(大阪府堺市にある)大山古墳」(谷川)と独自の視点が光るものを各自が答えます。イラストで近所の小鳥屋を勧めた村瀬はモンスターエンジン・大林から「(ニコ生で)全国で流れてんねんで」と突っ込まれ、その点を意識していなかったのか「はっ」とした表情を見せ笑いを取っていました。次に、大阪名物のお菓子を目隠しで食べて当てる問題に移ります。モンスターエンジンのふたりは見えてないのをいいことに、「これはヤバいやつや」と恐怖心を煽ったり、虫の名前を出してNMB48メンバーを翻弄します。みんな、口元に運ばれるまでに身をのけぞらせたり、悲鳴を上げたりしながらも見事に正解を導き出します。最終的にアンケートで優秀者を決めることに。奮闘ぶりが評価されたのか、28.5%集めた矢倉楓子が勝ちを収めました。賞品のSNS映えするキュートな動物ケーキを口にして、満面の笑みで「まいうー」と勝利の味を噛み締めていました。

雨の中ながら、すべてのプログラムを終えエンディングの時へと向かいます。有名ニコ生ユーザーによる歌やダンスパフォーマンス、DJプレイですっかりボルテージの上がった会場にメッセージ映像が届きました。「ドゥーン!」の第一声とともに映し出されたのは、村上ショージ。「雨、嵐、台風であろうと盛り上がってください」と天候を予見したかのようなコメントを述べ、「ドゥーン!」と締め括り、お客さんの中にある残りわずかなエネルギーを奮い立たせます。と、そこへ“こぶしたかし”ことレイザーラモンRGがステージへ。「たかしコール」を浴びながら「町会議あるある」を歌い出します。全体スケジュールが押していたため、MCの百花繚乱さんからも急かされ、モニター上にも「時間がない!」の文字が躍り、早くあるあるを言うように促されます。が、もちろんRGはお約束通りしっかりと歌い上げます。テンションが上がったのか客席エリアへ乱入し柵の上に立ち、「雨が降っても盛り上がりガチ」と熱唱。「RGはこれだけのために来ましたー」と男気あふれる叫びには、歓声が上がっていました。

大盛況のうちにステージでの全プログラムは終了。50名を越える演者がふたたびステージに集結、NMB48メンバー、RGも混じって「千本桜」を来場者とともに大合唱して幕を閉じました。

万博記念公園内では、10月28日(土)・29日(日)にもDJライブ、上方演芸ステージ、仮装コンテストと楽しいステージがいっぱいの「ナニワハロウインパーティー2017」、大阪の文化芸術を集めた「大阪文化芸術ミックスステージ、タレントミーツスクエア」の開催が予定されています。

この他に、普段は非公開の日本庭園・茶室「汎庵」では、『駄美術流家元 現代美術二等兵の「秋の駄会」』が。「現代美術にクスッと笑えるスパイスを加え、誰もが楽しめる作品を作り続ける」大阪出身アーティスト・現代美術二等兵(龍谷シェーン、ふじわらかつひとによるアートユニット)の作品展示が行われています。足を踏み入れると、下足箱の上の代表作「ぐれダルマ」がお出迎え。土間を上がる前に「能面犬」「影武者」にドキッとさせられ、歩みを進めていくと独創的な作品群が畳の上に鎮座しています。水屋の棚には茶道具の代わりに、「こけしアレー」「湯豆腐アロマポット」「ゴリぼぼ」など、目を見張るものがずらり。茶室に置かれた「寝室は枯山水」は、襖向こうに広がる庭を借景に「和」の趣さえ醸しています。かと思えば、その横には世界三大がっかり観光名所を合体させた「がっかりトリプル」があり、ついつい笑ってしまう。非日常空間で、さまざまな感情が楽しめるアート空間になっています。

東の広場に隣接する上の広場では、「食の大阪」を象徴するような、「食べログ評価3.5以上の店」ばかりが集めた「FOOD SONIC 2017 秋の万博記念公園特別編」を開催。なかなか予約が取れない名店、連日行列の大人気店などラーメン、カレー、中華、焼肉とジャンルも多彩な全35店が来場者の舌をうならせます。

音楽、笑い、食と多方面から大阪文化・芸術に触れられる「大阪文化芸術フェス2017」イベントを、ぜひ週末のスケジュールに加えてください。

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